@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00005641, author = {佐野, 隆子}, journal = {学園の臨床研究}, month = {Mar}, note = {青年期後期にあたる大学の時期は、限られた時間の中で自分について考え、社会に出るための準備をする時期である。自分の内面に向き合い、「自分はどんな人間で、どう生きていくのか」という自分探しの課題に取り組むことが求められる。 そのためには、「悩む力」、つまり自分を客観的に見つめ、言葉で考える力が必要だろう。しかし若者や子どもたちの間では「考える」とか「悩む」という行為が「暗い」という否定的な位置づけをされる傾向がある。明るく元気で、おもしろいことや、「空気を読んで」周りの期待に敏感であることが求められるのである。このように自分を見つめることを避けてきた学生たちの相談の中には「自分の考えなのか親の考えなのかわからなくなった、自分がどうしたいのかわからない」と訴えるものもある。また、悩むことは心が弱いことだと受けとめる傾向があり、「やる気が出ない」「イライラする」「周りとうまくいかない」などの問題を自分の心-性格の問題ととらえて、だめな自分の性格をなんとかしたい、自分に自信が持てないという相談も多い。しかし、実は性格の問題ではなく、適切に自己表現をするスキルやストレスに対処するスキルが獲得されてこなかったのではないかと思われることが多い。このような学生に対しては、その問題が必ずしも性格に起因するものではないこと、スキルを身につけていくことで対処することが可能で、あると伝えていくことが援助になると考える。 そこで、学生がカウンセラーとの対話によって自分自身を見つめることを促し、よりよいコミュニケーションとストレス対処への関心を引き出すことを目的として、誰でも気軽に参加できる心理テストを実施することにした。実施に当たって性格テストを選択したのは、学生が関心を持ちやすく、比較的所要時間も短いため参加しやすいと思われたからである。この企画は、性格テストによって参加者をアセスメントすることが目的ではないため、テストの結果そのものよりも個別に行うフィードバック面接の課程が重要になる。事例とアンケートの結果から、フィードバック面接の意義について検討したい。, Article, 学園の臨床研究, No.11, Page 39-45}, pages = {39--45}, title = {大学における性格検査フィードバック面接の意義}, volume = {11}, year = {2012} }