@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00004132, author = {中谷, 訓幸}, issue = {1/2}, journal = {富山大学工学部紀要}, month = {Mar}, note = {This paper reports some ferroelectric domain patterns of triglycine suJfate obtained by utilizing a scanning electron microscope. Covering the crystal surface with gold of 20--30Å in mean thickness by vacuum evaporation, clear secondary electron images showing ferroelectric domains were obtained. It is supposed that some parts of the electric and thermal currents flow in the ev aporated gold, and protect the specimen from the charge-up and destruction. It has been found that, annealing the crystal above the Curie point, the lenticular domain structure changed into the fine lamellar one., 強誘電体の分域(ドメイン)を観察する一般的方法として,これまでエッチング法,帯電粒子法(コロイド法・装飾法・露j商法),偏光顕微鏡や電子顕微鏡による方法,さらにはX線回析顕微法等多くの報告がなされている。これらの方法にはそれぞれ一長一短があり,また強誘電体の種類によっては使用不可能なものもある。例えばここでとりあげた硫酸グリシン(TGS)の場合,逆方向を向いた分域のそれぞれの光学的弾性軸が一致するので偏光顕微鏡による観察は不可能である。また薄膜を作製するのが困難であるため透過型電子顕微鏡による方法もまず不可能と思われる。一般的にいってエッチング法及ぴ帯電粒子法は静的な分域構造を示すにすぎず,何らかの外部因子の変化に対する分域の動的なふるまいをこれらの方法で得ることは極めて困難である。 以上のような方法に加えて新しい方法として注目されているのが,エレクトロンミラーマイクロスコープ(EMM)及び走査型電子顕微鏡(SEM)による分域の観察である。これらはいずれも試料表面に電子線を照射し,表面電位による応答から分域構造を得ようとするものである。 このうち走査型電子顕微鏡によるこれまでの報告例は,W0_3,BaTiO_3,SbSI及びTGSに対してBihanらによって行なわれたものである。彼らの報告では,走査型電子顕微鏡による分域観察の利点として, (1).分解能がかなり高い。 (2).被写体深度が深い。 (3).動的な分域のふるまいを観測できる可能性がある。 をあげている。 しかし,SbSIやWO_3等のように比較的電気伝導度の高い物質に対しては極めて良い結果が得られているが,TGSのように電気伝導度が非常に小さく,しかも電子線照射によって破壊されやすい物質に対して安定で鮮明なdomain patternを得ることはかなり困難である。もちろん加速電庄をできるだけ低くしプロープ電流もできるだけ小さくすることによって像を得ることは可能であるが,結局は試料表面に電荷が蓄積するので像が安定でない。 筆者は,TGS表面に金を薄く真空蒸着することによってこれらの難点をある程度克服し,かなり安定で鮮明な像を得ることができたのでそのいくつかを報告する。そしてアニーリングによる分域構造の変化についても簡単に報告する。, Article, 富山大学工学部紀要,24(1/2)}, pages = {116--119}, title = {走査型電子顕微鏡による硫酸グリシンの強誘電分域の観察}, volume = {24}, year = {1973} }