@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00002974, author = {片桐, 達雄}, issue = {40}, journal = {研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育}, month = {Dec}, note = {application/pdf, 全速力で走り続けていられないのと同様、我々の身体を構成する60兆個の細胞達は常に活発に稼働しているわけではない。普段、多くの細胞は、むしろアイドリング状態にあって、何かのきっかけでアクセル・オンの状態、すなわち活性化状態に切り替わる。我々の生活環境には常に多くの病原微生物が共存しているので、こと免疫系の細胞におけるこの活性化スイッチのオン/オフは、個体の生存維持に極めて重要である。免疫系の主役であるT細胞やB細胞は、外来異物をそれぞれT細胞抗原受容体とB細胞抗原受容体と呼ばれるタンパク質で認識することで、細胞の活性化スイッチが頻繁に点灯/消灯している。我々、免疫学者の興味は、この分子スイッチの仕組みがどのように構築されているのかを知ることである。 近代免疫学は、この初期のスイッチボックスの仕組みをとりあえず棚上げして、その次に起こること、そしてさらに次に起こること、そしてさらに...という過程で、シグナル伝達系の仕組みを次々と解明してきた。 そして、「次に起こる反応」については多くの理解を得た。しかし、現在でも、スイッチボックスそのものは以前として、ブラックボックスのままである。つまり、テレビのリモコンの操作法はよくわからないのだけれどもとりあえずなんとなく観ることができる、という状態が我々の現状である。もちろん、最新の研究成果から、このリモコンスイッチが単にオン・オフの機能のみでなく、微妙なボリュームのセッティングや各種チャネルの切り替え機能を有していることがわかっており、使い方もわかりつつある。もっと、この住組みを詳細に理解すれば、もっと人類に快適な免疫制御が出来るはずだという期待は高まっている。本稿は、このような背景の元、免疫細胞のスイッチボックスについて、現在の研究の進展状況を紹介することを目的とする。特に、今までに最も理解が進んでいるCD45と呼ばれるチロシン脱リン酸化酵素(PTP)がどのようなメカニズムでスイッチボックスのオン/オフを制御しているのかについて概説を試みようと思う。, Article, 研究紀要 : 富山大学杉谷キャンパス一般教育,第40号,2012.12.25,pp.99-110}, pages = {99--110}, title = {免疫担当細胞の抗原受容体シグナルの発火機構はどこまでわかったか : CD45によるサークファミリーキナーゼの活性化機構解明の現状}, year = {2012} }