@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00018282, author = {山根, 拓}, issue = {2}, journal = {富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama}, month = {Feb}, note = {2008(平成20)年に中学校学習指導要領が公布され,社会科地理的分野の地誌学習には「動態地誌」の考え方が初めて導入された。動態地誌とは地域を構成する諸要素のうちからあるものを選び,それを中心にし,また他の要素との相互関係をも注視しつつ諸地域の本質的な地域性や地域像を追究しようとする地誌の方法である。平成20年学習指導要領において,中核方式の動態地誌が「日本の諸地域」学習の新しい有力な方法として示された。本稿は動態地誌の導入によって中学校の地理教育,特に地誌教育がどのように影響を受けどのように変化し新たな地誌学習の方式を打ち出したのかについて,学習指導要領,中学校社会科教科書,既存の研究論文等を参照しつつ論じた。動態地誌の導入により,従来の網羅的な静態地誌とは異なり,中核事象に基づき地域のある一つの特性が強調されることになった,これは生徒たちの地域理解を助けることになる一方で,地誌学の目指してきた地域の総合的理解には至らずに,一面的に地域性や地域像を捉える生徒を増加させるのではないかとの懸念も存する。また,地誌構築において地域存立の基礎条件である自然環境は地域を構成する要素の一つではあるが,これは動態地誌全体の基本となる点で他要素と性質を異にするように思われる。2017(平成29)年改訂の学習指導要領では中核事象の取り扱いに関する若干の見直しを経ながらも,世界地誌・日本地誌学習における動態地誌的なアプローチや考察方法を用いることは依然指示されており,これが地理教育や中学生の地理的知識・思考法に一定の影響を与え続けることが想定される。, Article, 富山大学人間発達科学部紀要, 15巻2号, 2021.2.25, Page 73-84}, pages = {73--84}, title = {動態地誌の導入による中学校社会科地理的分野の教科内容の変化}, volume = {15}, year = {2021} }