@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00015766, author = {藤田, 秀樹}, journal = {富山大学人文学部紀要}, month = {Feb}, note = {『ジョーズ』においては,三人の白人男性が,具体的には地元の警察署長,サメの捕獲に執着する漁師,そしてサメを専門に研究する海洋学者が,この役割を果たす。生業も年恰好もパーソナリティもそれぞれ異なるこれら三人の関係性は,当初は友好的とは言い難いものだが,次第に彼らの間に男同士の絆とでも言うべきものが醸成されていく。そして彼らは団結して,怪物のように巨大で狡猾なサメと対決する。かように『ジョーズ』は,大災害映画であると同時に,男同士の絆を描くバディ映画(buddy film)としての佇まいをも併せ持つ。レスター・D・フリードマンによれば,「スピルバーグ映画の多くは,初めのうちは張り合うが,最終的にはお互いを理解し敬意を払い,共通の敵を打ち破るために団結するようになる男たちを機軸に展開する」のであり,「『ジョーズ』は,スピルバーグ映画において男同士の絆を最も明確に表現したもののひとつであり続けている」。 災厄が起こるまでは互いに接点も接触もなく,急遽寄せ集められたという観すらあり,サメに関する経験的知識や科学的知識という強みだけでなく,水恐怖症という弱みやサメとの過去の忌まわしい因縁をも抱えた男たちが,それぞれの個性をぶつけ合わせながらも結束しカタストロフィに立ち向かっていくさまに,この映画の大きな興趣があるのではなかろうか。以上のようなことを念頭に置きつつ,『ジョーズ』という映画テクストを読み解いていくことにする。, Article, 富山大学人文学部紀要, 68号, 2018.02.20, Page 109-123}, pages = {109--123}, title = {呑み込む「顎(ジョーズ)」と戦う男たち : スティーヴン・スピルバーグの『ジョーズ』を観る}, volume = {68}, year = {2018} }