@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00015684, author = {東海, 義仁}, journal = {富山大学日本文学研究}, month = {Feb}, note = {阪本俊生「ポスト・プライバシー」(『精選現代文B』筑摩書房二〇―四・三)は、『ポスト・プライバシー』(青弓社二〇〇九・一)の第一章「変容するプライバシー」の中の一節「プライバシーをめぐるいくつかの変化」を底本とし、一部小見出しや学習上の配慮によって省略された箇所がある。 『ポスト・プライバシー』は、プライバシーの変化を追うことで社会システムの変化について焦点を当て、さらにはアイデンテイティ形成の文化的・社会様式的変化を明らかにしようというものであるが、教材として取り上げられている部分はプライバシー観の変化のみに焦点を当てている。プライバシーの一部を差し出す対象が、データベースや情報システムのような大きな存在に移っている時代において、秘密を守るためにその一部を差し出すという逆説を孕んだプライバシー観のことを「ポスト・プライバシー」と呼び、個人が自らの私生活を守る以上に、自らの個人情報を守ってもらわなければならなくなりつつあることを指摘する。 確かにデータベースや情報システムのような媒体はここ数十年で急激に発達してきたものであるため、そこに委ねるという価値観自体は新しいものといえる。しかし、阪本氏が「他人のまなざしから逃れたいという意識」(「従来のプライバシー」)と比較して用いる「ポスト・プライバシー」とは、新しいプライバシー観なのだろうか。第二節ではプライバシーの一部を差し出す対象の変化によって間題となることを指摘し、第三節ではそれが新しいプライバシー(「ポスト・プライバシー」)と呼べるものであるのかを分析する。, Article, p1(抄録)のみ掲載, 富山大学日本文学研究, 3号, 2018.2.15, Page 23-26}, pages = {23--26}, title = {変化しているものはなにか : 阪本俊生「ポスト・プライバシー」}, volume = {3}, year = {2018} }