@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00015354, author = {山崎, けい子 and 初鹿野, 阿れ}, journal = {富山大学人文学部紀要}, month = {Aug}, note = {application/pdf, 山﨑他(2017)では,日本語教師の授業会話の技術として,教師主導の活動内でどのように誤りを含んだ日本語学習者の発話を訂正するか,経験のある日本語教師の振る舞いを観察し,以下のような結果を示した。 1)教師による質問(I 隣接ペアの第一ペア成分)に対する,学習者Xの答え(R 隣接ペアの第二ペア成分)の誤りに対して行われる。 2)学習者Xの答え(誤り)の途中か,直後に,訂正のやり取りが開始される。 3)訂正は,教師,および,他の学習者(達)によっても行われる。 (他の学習者(Y)の行った訂正が誤りであった場合は,正しい訂正が出るまで2)訂正の開始,3)訂正が繰り返される。) 4)学習者X(Y)が,他の学習者の訂正を繰り返すなどして理解を示す。 5)教師は,すべての間違いの発話者が理解したことを確認した上で,全員に対して再度訂正を繰り返すことで終了させる。 そしてこれらの訂正のやり取りにおいて,誤りの発話者に対してだけでなく,クラスの他の学習者たちを巻き込み参加させるために細かい工夫をしていることを考察した。また,日本語学習者の個々の発話意図を汲み取るために,教師は良く聞き取り,丁寧に対処していくことが必要であることも指摘した。 しかし,実のところ,経験のある日本語教師であっても,すべての日本語学習者の発話意図の把握が十分に出来ている訳では当然ない。特に初級日本語学習者は日本語能力に制限があり,教師の想定を超える誤りを含む発話がなされる場合,その理解にてこずることがある。相手が何を言おうとしているのか分からないのは,一般的な会話では,発話が聞き取れない,文脈が分からない,知識不足で分からないなどが原因であることが多い。しかし,日本語学習者によるものは,発話に日本語の誤りが含まれているため理解が出来ないことが多い。学習者の発話のどこに誤りがあるのか,何が誤っているのか即座にはつかめない時,日本語教師は,どのようにそれを取りあげ修復するのだろうか。経験のある日本語教師の振る舞いの具体例を示していきたい。 本稿の目的は,日本語の授業における教師主導の活動内で,日本語学習者の発話の誤りに訂正を加えるという基本的な授業会話の技術に着目し,経験のある日本語教師がどのように行っているのかを詳細に示すことにある。今回は,日本語学習者の発話意図把握が困難な例を取りあげる。教師がどのように,日本語学習者の発話の意図を把握するために修復し,誤りの訂正につなげていくのか,会話分析的手法を利用し示していく。, Article, 富山大学人文学部紀要, 67号, 2017.08.21, Page 15-29}, pages = {15--29}, title = {日本語学習者の発話意図把握が難しい場合 : 経験のある日本語教師はどのように修復するのか}, volume = {67}, year = {2017} }