@article{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00013855, author = {徐, 強}, journal = {和漢薬研究所年報 = Annual Report Research Institute for Wakan-Yaku, Toyama Medical and Pharmaceutical University}, month = {Aug}, note = {肝炎はよく見られる難病の一種であり,その病原としてウイルス,薬物,アルコールおよび自己免疫反応などが挙げられる。そのうち,ウイルス性肝炎(とくにB型とC型肝炎ウイルスの感染によるもの)が多く、これらの持続感染により慢性化となり,厳重の場合は肝硬変,肝癌まで至る。肝炎の慢性化進展における詳細なメカニズムについてはまだ解明されていないが,免疫学的機序の関与が多く報告されている。例えば,B型肝炎はウイルス感染だけでは発症せず,T細胞を介した細胞性免疫反応,すなわち,B型肝炎ウイルス(HBV)-encoded antigenとantigen-specific T lymphocyteとの反応により肝障害が発症すると考えられている。このことはB型肝炎患者の血中及ぴ肝内lymphocyte populationにおいてHBV-specificT細胞が存在することなどから証明される。その他のウイルス性肝炎及び自己免疫性肝炎,薬物性肝炎,アルコール性肝炎などの過程にも細胞性免疫反応による機序が報告されている。一方,肝炎の慢性化進展にともなって生体免疫機能の低下もしばしば見られる。 しかし,肝炎の発症と進行における免疫学的機序は必ずしも明かではない。治療に際しては,その複雑な経過に応じて行うべきであるが,特効な治療法や治療薬は見い出されていないので,インターフェロン療法を主とする抗ウイルス療法と肝庇護療法を含む対症療法またはステロイド短期離脱療法などに頼るところが多い。従来の肝庇護剤,抗ウイルス剤,免疫調節剤およびsteroid剤の多くはある程度の症状,肝機能改善作用などを示すにすぎなく,重篤な副作用を示すものさえある。新しい肝炎治療薬を創るには動物モデルが不可欠であるが,臨床肝炎の病理過程に接近しているものが少ないので,肝炎新薬の開発は難航の状態にあるとは言いすぎではない。如何に肝炎の発症と進行過程を科学的に解明し,それに対する新しい薬効評価法を確立することは夫変重要な課題である。そこで,本文は従来の肝障害動物モデルについて若干紹介し,その上に加わった新しい肝障害モデルの作成及びその性質,薬効評価への有用性,漢方方剤や生薬の影響などに関する研究について著者の研究室からのデータをまとめたい。, Article, 和漢薬研究所年報, 第23巻, 1997.08.29, Page 1-7}, pages = {1--7}, title = {肝障害動物モデルと薬効評価}, volume = {23}, year = {1997} }