@techreport{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00012802, author = {富田, 正弘 and 湯山, 賢一 and 池田, 寿 and 吉川, 聡 and 大藤, 修 and 本多, 俊彦 and 大川, 昭典}, month = {Apr}, note = {第1部 研究の概要 1.はしがき1 2.研究組織4 3.交付決定額(配分額) 7 4.研究発表8 第2部 研究報告 1.和紙の変遷とその歴史湯山賢一14 2.文書料紙としてのニ極紙池田寿29 3.文書の挟み板吉川聡44 4.組織体と文書料紙一幕府代官所作成文書を事例にー大藤修50 5.加賀藩主前田氏発給領知判物の料紙について本多俊彦58 6.椿・雁皮配合紙の手漉き試験大川昭典67 7.中世・近世公験文書料紙の変遷 一真言院後七日御修法請僧交名と東福寺公帖ー富田正弘73, 本研究は、作成年代の明記のない紙を素材とする文化財(文書・典籍・聖教・絵図)の年代推定について、非破壊調査である光学的観察によって行う方法論を確立することである。そのため、これらの文化財特に文書の原本の料紙を所蔵機関に出向いて調査を行った。その主なものは、東寺百合文書(京都府立総合資料館)・上杉家文書(米沢市上杉博物館)・東大寺文書(東大寺図書館)・醍醐寺文書(醍醐寺)・東福寺文書(東福寺)・津軽家文書(国立国文学研究資料館)で、合計1万点ほどの調書を採った。また、前近代の文書等の料紙について、本研究グループが推定した製法で実際にその紙ができるのか確かめるために、高知県紙産業技術センターの協力を得て、大高檀紙の吊り干し製作等、前近代文書料紙の復元製作実験を行った。さらに、中国唐代以前の紙と日本の奈良時代のそれとの繋がり、宋代以降の紙と日本のそれとの関わりを考えるため、中国・韓国を訪問し、文書・聖教の料紙を調査した。その結果、まず成果として確認できたことは、前漢時代の紙は文字を書く素材としては未熟であるが、繊維を水中に拡散させ簀で漉き上げるという製法は製紙と同じ技法であること、蔡倫以後の紙は筆記用の素材として優れたものであること、宋代以降の宣紙・竹紙の白さと滑らかさは江戸期の製紙に与えた影響が大きいと思われること、等を確認できた。日本の文書等料紙の変遷としては、奈良時代の麻紙・楮紙、平安時代から南北朝時代の檀紙・引合、室町時代の杉原紙・強杉原、桃山時代から江戸時代の大高檀紙・奉書紙・美濃紙、南北朝時代と戦国時代の斐紙、戦国時代以降の椏紙等のそれぞれの時代の特徴的な料紙を捉えることができた。また、戦国時代の関東武士の発給文書の料紙は前時代に対し特異であり、それが江戸時代の製紙に与えた影響については、改めて考える必要があることが分かってきた。これらの成果は、料紙の時代判定の基準として充分に使えるものである。, Technical Report, 研究課題番号:18200054 平成18年度~平成19年度科学研究費補助金 基盤研究(A)研究成果報告書 研究代表者:富田正弘, 平成18年度~平成19年度科学研究費補助金 基盤研究(A)研究成果報告書}, title = {紙素材文化財(文書・典籍・聖教・絵図)の年代推定に関する基礎的研究}, year = {2010} }