@techreport{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00012801, author = {富田, 正弘 and 湯山, 賢一 and 林, 譲 and 大川, 昭典}, month = {Mar}, note = {第1部 研究の概要 1.はしがき1 2.研究組織3 3.交付決定額(配分額)6 4.研究発表7 第2部 研究報告 1.料紙論と和紙文化 湯山賢一11 2.古文書料紙の使用法覚書ー御判御教書と御内書ー 林譲21 3.紙素材文化財の料紙判定法について 富田正弘29 4.楕・三極・雁皮繊維の鑑別 大川昭典45 5.文書料紙の填料の観察 大川昭典53 6.琉球国発給文書と竹紙 富田正弘59 第3部 調査データ 1.琉球固辞令書補充版87 2.後七日御修法修僧交名料紙調査データ95, 本研究は、作成年代の明記のない紙を素材とする文化財(文書・典籍・聖教・絵図)の年代推定について、非破壊調査である光学的観察によって行う方法論を確立することである。そのため、これらの文化財、そのうち特に文書の原本の料紙を所蔵機関に出向いて調査を行った。その主なものは、大徳寺文書(東京大学史料編纂所)・東寺百合文書(京都府立総合資料館)・東大寺文書(東大寺図書館)・中川家文書(神戸大学)・上杉家文書(米沢市上杉博物館)・醍醐寺文書(醍醐寺)・井伊家文書(彦根城博物館)・島津家文書(東京大学史料編纂所)・中条家文書(山形大学図書館)・白川結城文書(白河市教育委員会)・広橋家記録(国立歴史民俗資料館)・琉球国辞令書(沖縄県立博物館・沖縄県立公文書館・石垣市八重山博物館・九州国立博物館ほか)で、合計1万5千点ほどの調書を採った。また、前近代の文書等の料紙について、本研究グループが推定した製法で実際にその紙ができるのか確かめるために、高知県紙産業技術センターの協力を得て、杉原紙・大高檀紙・漉返紙等の製作実験を行った。 その結果、まず成果として確認できることは、中世から近世まで通した文書等の料紙の客観的なデータが整備されたことである。ついで、古文書については、その料紙の時代的変遷の概要と料紙の光学的判定法が明確になったということである。楮紙は、平安時代から南北朝時代までは檀紙が優勢であり、室町時代には杉原紙・強杉原に取って代わられる。安土桃山時代から江戸時代まででは、大高檀紙・奉書紙・美濃紙が台頭し、おおよその時代的変遷を解明する見通しがついた。また、斐紙は、南北朝時代に軍勢催促状として使い始められ、その後中断を経て、戦国時代は武家文書として盛んに使用されたことを解明した。そして、従来の研究で、混乱していた料紙分類の定義について、整合的な提案をできるようになったと考えている。, Technical Report, 研究課題番号:15200058 平成15年度~平成17年度科学研究費補助金 基盤研究(A)研究成果報告書 研究代表者:富田正弘, 平成15年度~平成17年度科学研究費補助金 基盤研究(A)研究成果報告書}, title = {紙素材文化財(文書・典籍・聖教・絵図)の年代推定に関する基礎的研究}, year = {2008} }