@techreport{oai:toyama.repo.nii.ac.jp:00012462, author = {小松, かつ子 and 出口, 鳴美}, month = {Mar}, note = {application/pdf, 民族薬物にはさまざまな謎がある。「なぜ何千年もの間使用され続けたのか、薬効は確かなのか、なぜ効いたのか。」は薬学者ならば誰もがいだき解決したい謎であるが、民族薬物学の立場からは、同じ生薬が各国の伝統医学で様々な用途で用いられていることも謎の一つである。例えば、Terminalia chebula の果実は、三大伝統医学といわれる中国医学、インド医学(アーユルヴェーダ)、ユナニー医学及びそれらが派生した医学であるチベット医学などで使用され、我が国の正倉院にも納められている。いずれの医学でも自然発生的に用いられてきたのか、生薬の伝播があったのか、応用の差異はなぜ生じるのかなどと疑問が生じる。このような生薬は広域利用型の生薬である。一方、伝統医学に固有な生薬も多数存在する。これら民族固有型の生薬は、その民族が居住する地域に特異的な疾患に有効な生薬であるかもしれないし、他の医学の薬物と同じ効果のものが既に自分たちの医学にあり、敢えてそれを利用する必要がなかったものとも考えられる。強壮薬として広く知られる中国の薬用人参は世界的に利用されているように思われているが、インド医学やチベット医学では使用されず、Ashwagandha(別名インド人参)やdByar-rtzwa dgun-’bu(冬虫夏草)が用いられる。このように、生薬の利用方法を調べ、比較することから、各伝統医学間の交流の軌跡と特徴を明らかにしていく学問を比較民族薬物学と称している。\ 本稿では、民族薬物データベースから数種類のチベット生薬を抜き出し、それらと同一基源と考えられるアーユルヴェーダ生薬及び漢薬と使用方法を比較し、それらの類似性から生薬及びその知識の伝播の根拠を見出し、また相違性からその原因を考察した。, Article, 平成19年度富山大学学長裁量経費研究プロジェクト『アジア・アフリカ地域における「民族科学」の総合的研究』報告書(竹内潔編),pp.25-34}, title = {チベット医学と薬物}, year = {2008} }